マッチングとは、医学生が行きたい病院を選択し、各病院も医学生を選択する、いわば医学生版の就職活動です。
多くの医学生は、滑り止めのために複数の病院にエントリーします。
しかし、私は2020年度のマッチングで単願、つまり1つの病院しか出願しませんでした。
私の志望した病院は、市中病院で倍率は例年2倍くらいでした。
結果的には、単願で志望した病院にマッチしましたが、振り返るとマッチングを単願で挑むのはやめておいた方がよかったなと思います。
以下では、なぜ単願を勧めないかを書いていきます。
今後、マッチングをする学生の方々の参考になればいいなと思います。
私が単願にした理由
めんどくさい
一番の理由は、めんどくさかったからです。
複数の病院にエントリーするためには、まず各病院に見学に行って、志望理由書などをふくむ願書を各病院に対して手書きして、面接を受けて、、、、
飽きっぽくて、同じ作業を繰り返し行うのが苦手な自分にとっては、それらの行程が地獄に等しかったことが、単願にした一番の理由です。
どこでもよかった
「どこの病院で研修することになっても、結局は自分が努力するか努力しないかだろう」という考えのもと、単願で落ちたら二次募集、三次募集でマッチする病院を探せばいいやと思っていました。
しかし、今考えると、めんどくさいという体裁の悪い理由をまともっぽい言い訳でごまかしている面が強かったです。
自信があった
単願するならやるべきことに書いてありますが、希望病院にマッチするために自分なりには十分努力はしていたので、そこそこ自信がありました。
こんだけ対策して落ちるなら、どこにもマッチする気がしないし、落ちたら落ちたでどうでもいいやという思いがありました
単願をやめた方がいい理由
結局心配になってしまう
僕の友人にも、市中病院を単願で志望した人は2人いました。
マッチング病院登録の頃は、3人とも単願でも大丈夫でしょ~と余裕がありましたが、マッチング結果が発表される10月になると、急にソワソワしていました。
滑り止めがないと精神的安定は得られにくいです。
二次募集は大変
僕以外の単願で志望した2人は、それぞれの病院に惜しくもマッチしませんでした。
マッチ結果発表前は、落ちたら国試後の3次募集で探せばいいやと言っていた2人ですが、実際に落ちてしまうと2次募集で病院を探していました。
周りが研修先が決まっている中で自分だけ決まっていないと不安になりますし、国試前に懸念材料を残しておくのは避けたいものです。
二次募集でマッチした友人たちからは、枠が空いていないか病院に電話するのが大変、良い病院は残っていないなどと言っていました。
また、6年間医学部にいたらわかると思いますが、噂は学年中にすぐに広まるので好奇の目で見られることが嫌な人にとっては辛いでしょう。
さらに、二次募集の時期は多くの大学では卒試直前期なので、やはり一次募集でマッチングを終わらせておいた方がいいと思います。
単願にするならやるべきこと
早い時期から対策を始めよう
私は5年生の春くらいから志望する病院をだいたい決めていました。
早めに志望先を決めると、情報収集と対策が沢山出来るので早いに越したことはないと思います。
僕が志望した病院は、病院管理職の方々にどれくらい顔を知られているかが重要だったので積極的にご飯会に連れて行ってもらいました。
管理職の先生のご自宅にもお邪魔させていただたりして、とにかく顔を売ることに尽力しました。
(書類を書いたりするのがめんどくさくて単願にするくせに、人と喋る系のことは楽しんでやれてしまう)
落ちた時の準備
単願にするなら、落ちた時のために情報収集はある程度しておいた方がいいと思います。
特に、二次募集でも例年定員割れしている病院は調べておくと、落ちた場合でもスムーズに二次募集に向き合える余裕がうまれます。
僕の住んでいた地域でも、有名ブランド病院の特別枠(小児科コースなど)や、有名ハイパー病院などは例年二次募集になっても定員は埋まらないと聞いていたので、アンマッチだったらそこにすればいいやと考えていました。
まとめ
一つに志望先を絞ることで卒試前、国試前に時間的余裕を持つことは確かにできますが、アンマッチになった時に備えて情報収集はしておくことがおすすめです。
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