偏差値28からの医学生

偏差値28だった医学生になった自分が、受験、医学勉強、雑学など書いていくブログです。

精神科

精神科をポリクリで回っていると必ず「DSM-5」「ICD-10」という言葉に出会います。

ざっくり言うと、疾患の分類と診断基準です。

下記では、それぞれもう少し詳しく書いています。


DSM
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Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disordersの略でDSMです
日本語では「精神障害の診断と統計マニュアル」になります。

アメリカ精神医学会によって出版された書籍で、精神障害の分類のための共通言語と標準的な基準が書かれています。

診断基準がしっかり決まってないと、精神疾患の患者を診断するときに医師によって診断が異なってしまいますよね~。
ポリクリでもDSMをつかって患者さんの疾患の診断をよくしました。



ICD

International Classification of Diseasesの略でICDです

日本語では「疾病及び関連保健問題の国際統計分類」になります。

世界保健機関(WHO)が死因や疾病の国際的な統計基準として公表している分類です。
(最新版は、2007年版のICD-10)
精神医学では、DSMと並び代表的な診断基準の一つとして使用されています。

死因や疾病の統計などに関する情報の国際的な比較や、医療機関における診療記録の管理などに活用されています。


医学勉強メモで以前、電気痙攣療法について書きました。→こちら

この電気痙攣療法の副作用に認知障害があり、この副作用を悪用されることがあるそうです。

電気痙攣療法について調べてる時にへ〜となったので書いていきます。

この電気痙攣療法の副作用を悪用した具体例で代表的なものとしてオウム真理教が挙げられます。

オウム真理教が行なっていた修行にニューナルコと呼ばれるものがあります。


ニューナルコ
電気痙攣療法を健康な信者無断で行うものです。

信者に麻酔をかけ無断で実施し、麻酔から覚める前に装置を隠してニューナルコをされたことがわからないようします。
教団にとって不都合な記憶を抹消させるために使用されました。
実際に記憶が無くなる効果があり100人ほどが受けたそうです。


やっぱり目的の為に何でもやる人達は怖いですよね〜

電気痙攣療法は精神科の療法の一つです。

なんと1938年から行われています。

全身麻酔をした患者の頭部を電気で刺激することで、脳のけいれんを誘発し、脳の機能を回復させます。

適用患者

・うつ病(自殺の危険大) 
・統合失調症(難治性)
・パーキンソン病(末期)

などです。



副作用

・心血管系の障害
認知障害(記憶喪失)

などです。

補足
認知障害について

1/3の人に逆行性(術前の)健忘症が起きるといわれています。


統合失調症は昔から多くの精神科学者に研究され、
精神科学者の名前が付いた症状の分類が多いです。


今回は僕が口頭試問でよく問われた、
シュナイダーの1級症状とブロイラーの4Aについて書いていきます。


<シュナイダーの1級症状>

・一級症状

思考化声

自分の考えが他人の声として聞こえる


対話形式の幻聴

「あいつはバカだよねー」のように、自分についての会話が聞こえる


自己の行為を批判する声の幻聴

「食べるなデブ」など行為に批判的な声が聞こえる


身体への被影響体験

「頭に電気を流されていて脳が溶ける」など身体の異常な感覚が他人の影響だと考える


思考奪取とその他の思考への影響

「自分の考えが抜き取られてる」などと感じる


妄想知覚

「車のクラクションが鳴ったのは死ねということ」など知覚したことに特別な意味づけをする


感情、欲動、意思の領域でのさせられ体験、被影響体験

他者によって感情、欲動、意思が操作され、「させられている」と感じる


思考伝播

自分の考えていることが他者に伝わってしまうと感じる


・二級症状

統合失調症でみられるが、診断上それほど重要ではない症状(その他の幻覚、思考制止、観念奔逸、錯乱と困惑、強迫行為など)

 

<ブロイラーの4A>
統合失調症患者に必ず生じる症状です。

連合弛緩(思考障害)

感情障害(感情鈍麻)

アンビバレンス(両価性)

自閉


統合失調症の薬物治療は、中脳皮質系、辺縁系、黒質線条体、下垂体系がドパミンとどのような関わりがあるかを知っていれば、理解が進むと思います。
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<薬物治療>

★定型抗精神病薬

非定型に比べると古く、副作用大

例:ハロペリドール

機序:ドパミン受容体阻害


効果:陽性症状↓


副作用:

陰性症状悪化

黒質線条体:錐体外路症状

下垂体系:高PRL血症 


ドパミン受容体阻害薬なので、
ドパミン↑の中脳辺縁系に効いて陽性症状を抑えます。
しかし、もともとドパミン↓の中脳皮質系にも効いて陰性症状悪化。
錐体外路症状や、ドパミンがPRLを抑制している下垂体に効いて高PRL血症を起こしてしまいます。


★非定型抗精神病薬

定型に比べると新しく、副作用は小さい

⇒第一選択

例:

リスペリドン(副作用:高PRL血症)

オランザピン(副作用:DM)

機序: 
様々な受容体に作用


<その他>

心理教育

病識を持たせる

電気けいれん療法

昏迷・興奮に対して

強制入院

 


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