偏差値28からの医学生

偏差値28だった医学生になった自分が、受験、医学勉強、雑学など書いていくブログです。

医療系の雑学

誰もが一度は見た事がある、

長いクチバシが特徴的なこのマスク。

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これはペストマスクと言い、
ペストが流行した際に
治療にあたった医師たちのマスクです。



ペストは、
今までに複数回の世界的大流行が記録されており、
特に14世紀に起きた大流行では、
全世界で1億人が死亡したと推計されるほどの
恐ろしい伝染病です。

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そんな恐ろしいペストに対抗するため、
医師達が用いていたペストマスク。


クチバシの中には何が入っているか
ご存知でしたか?

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★ペストマスクの中身

その中身は、香りの良いものです。

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ミントバームバラの花びらなどの
ハーブが入っていました。


「んー!😉
治療中もいい香り!!」

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となる為ではありません。



「そんなものでペスト菌の感染を防げないだろ」
と現代の多くの人が思うように、

このペストマスクをつけていた多くの医師が、

ペストに感染し亡くなりました。



なぜ、効果のないハーブでマスクを作っていたのでしょうか。

★瘴気説

ペストマスクは、
17世紀にフランスの医師シャルル・ド・ロルムが考案したとされています。

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シャルル・ド・ロルムは多くのヨーロッパの王族を治療した、いわゆる名医でした。



そんな名医が、効果のないペストマスクを考案してしまったのは、

感染症は細菌によって起こされる(細菌説)

という現代の常識が当時にはなかったからです。

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当時は、瘴気説と呼ばれる

何らかの原因によって汚染された空気(瘴気)に、ヒトが触れることによって病気になる

という考えが一般的でした。



だから、瘴気を消すためにハーブを用いたと言われています。



細菌説が唱えられ始めたのが19世紀からなので、
17世紀に効果の薄いペストマスクを作ってしまったのも致し方がない事です。



そんな19世紀は麻酔がなかった!?
麻酔無しの手術について書いてます〜




 

新型コロナウイルスが
指定感染症」になりました。
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●指定感染症とは

感染症法では以下の様に定められています。

「指定感染症」とは、既に知られている感染性の疾病(1類感染症、2類感染症、3類感染症及び新型インフルエンザ等感染症を除く。)であって、第三章から第七章までの規定の全部又は一部を準用しなければ、当該疾病のまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあるものとして政令で定めるものをいう。

分かりにくいので噛み砕くと

感染症法で未指定の感染症で、蔓延すると危険な場合は、一定の期間に限り患者の行動を制限するなどの措置を行えるようになるもの」



これでも分かりにくいので、ざっくりポイントを抽出していきます。


●対象となる感染症
感染症法では未指定だが広がると危険な感染症
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感染症法は、様々な感染症を
感染力など危険性に応じて1~5類に分類しています。

1類感染症には、エボラ出血熱ペストなどで感染力や重篤性が極めて高いものが分類されています。

2類感染症には、新型コロナウイルスと同じコロナウイルスであるSARSMERSなどが分類されています。いずれも感染力や重篤性が高いものです。


指定感染症では、上記のような感染症法に指定されていない感染症が対象となります。



●何が変わるか
強制入院が可能になる
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上記の1類、2類感染症では、患者に外をふらつかれてウイルスをばら撒かられると困るので強制入院させることができます。

また、一定期間仕事をさせない就業制限の規定もあります。


指定感染症になると、同様の対応が可能になります。


●その他
期間は1年以内

強制入院などは人権の観点から、指定感染症の運営には慎重になる必要があります。

指定感染症の期間は1年以内が原則です。

しかし、必要ならばさらに1年延長できます。

さらに必要ならば、1類〜5類感染症のいずれかに分類されることになります。




アルコール中毒などが原因でビタミンB1欠乏により急性に発症する神経障害であるWernicke脳症
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感覚性言語を司るWernicke野、そして皮質性感覚失語のWernicke失語
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脳卒中などにより上肢が屈曲位、下肢が伸展位になる現象のことを指すWernicke-mann肢位
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神経系を勉強していると Wernickeという単語の出現率は高いので、
医療系の人なら誰もが聞いたことがあると思います。


このWernickeは、ドイツ人の医師であるカール・ウェルニッケからつけられています。
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ウェルニッケは神経病理学者であり、19世紀後半に活躍しました。

いくつもの医療用語に名前がつくなんて素晴らしい医師ですね!
覚える時に被ってややこしいですけど!

ちなみに、1905年にカール・ウェルニッケは自転車事故でお亡くなりになったそうです。
死因に時代を感じますね〜。

★他の歴史上の偉大な医師はこちら

現在のイラクの辺りに、
4大文明の1つ、
メソポタミア文明は栄えました。

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古代メソポタミア文明といえば、
目には目を、歯には歯を
で有名なハンムラビ法典
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ハンムラビ法典は
紀元前18世紀のもので、
当時の法律や掟が記されています。
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そのハンムラビ法典の中には

医者が治療に失敗したとき
その両手を切り落とす

といった規定があります。

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き、厳しすぎる、、、
やっぱり医療職の責任って重いんだなぁ。



古代メソポタミア医学の診断法として、
肝臓占い」というものがあります。


生贄にした動物から
肝臓を取り出し
それを占うことで
患者の病気の診断していました。
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そんな方法で正しく診断できるのだろうか…
両手切断される気しかしない…


ちなみに
古代メソポタミア医学は
肝臓占いや悪魔論といった非科学的なものが含まれている一方で、
外傷や骨折の治療
白内障の外科手術
も行われていたようです。

★他の医療道具に関する記事はこちら!

麻酔無しの手術を行っていた19世紀

http://nanoe7medic.com/archives/16164876.html




お正月の時に食べる焼き餅。
とても美味しいですよね。
そんな焼き餅に海苔は欠かせません。
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そんな海苔ですが、

日本人しか消化できない

と聞いたことがある人も多いでしょう。



そんな特殊能力が日本人にあるの?
と思ったので調べてみました。


生海苔は日本人だけ消化できる


生の海苔は


非常に固い細胞壁を持っているので


通常の消化液では分解できません。

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研究によると、日本人の腸内にのみ

この海苔の細胞壁を

分解する酵素を生み出す微生物

存在するようです。


日本人は

昔から海苔を食べていたので

その微生物を体内に取り込み消化できるようになりました。


日本人以外には

腸内にその微生物がいないので消化できないということです。


加熱した海苔なら誰でもいける


海苔を加熱すると

硬い細胞壁が壊れます。


その状態なら特別な酵素がなくても

消化できるようなります。


だから

普段僕たちが食べてる海苔は

誰でも消化できるものなんですね!

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お正月に自信満々で親戚に

「この海苔は日本人にしか消化できないんだよ」

と間違った豆知識を披露しないようにしましょう

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