マゴットセラピー
って知っていますか?
なんかマゴットってかわE!
美容系のセラピストがやってくれるやつかな?
と名前だけ聞いた時、僕は思いました。
しかし、調べた結果可愛いとはかけ離れた治療でした。
マゴット=蛆(うじ)
そう、マゴットは日本語でハエの幼虫の蛆。
つまり、マゴットセラピーとは、蛆を利用した治療法です。
蛆の腐った物だけを食べる習性を利用して、壊死した組織を除去します。
まぁ、ざっくり言うと、
患者さんのここら辺腐ってきたからもう切除するしかないけど、
腐った部分だけを切り取るのむずいなぁ。
そうだ、蛆さんに腐った部分だけを食べてもらおう!
っていう治療です。
イメージ画像は下
※閲覧注意、グロ無理な人は見ない方が良い
数千年前からアボリジニなどがマゴットセラピーを行っていたと言われています。
戦時中も、傷口に蛆が沸いた傷の方が治りが早いと知られていました。
治療法として確立していましたが、抗生物質などが発明されて、身体の一部が壊死する患者が減ったことによってマゴットセラピーはあまり行われなくなりました。
しかし!
近年、
・抗生物質が効かない耐性菌の出現
・糖尿病患者の増加 (壊疽の増加)
・高齢患者の褥瘡管理
などにより、再びマゴットセラピーが注目されています。
蛆くん!ありがとう!また助けてくれるなんて!!
医療に役立ってくれる生き物って多いんですね
(カブトガニは医療に不可欠【エンドトキシン試験】という記事も書きました。)
まだ一般的ではありませんが、日本国内のいくつかの病院ではマゴットセラピーが行われています。(ただし保険外診療です。)
麻酔が必要ないこと、重篤な副作用がないことなどメリットがあります。
ただし、患者さんによっては虫に対する抵抗感や治療中のアンモニア臭などのデメリットがあります。
いやー、凄い事を考える人達がどの分野にでもいるんだなぁ